ブログのネタとして一万円の最も意義ある使い方を調査していた。その過程で「一万円選書」の存在を知る。
北海道の片田舎でひっそりと営む本屋さん。経営が傾き、もう店をたたもうとしたときに深夜番組で紹介され、一夜にして注文が殺到。後に『プロフェッショナル 仕事の流儀』にも取り上げられ、現在は抽選のみの受付で三千人待ちという。
選書はランダムで一万円分の本を送るのではない。注文者は「カルテ」に自身のことを書き記す必要がある。この設問がいずれも深く、すぐには答えられそうにない。店主の岩田さんはそのカルテを熟読し、その人にあった一万円分の本を選ぶ(選定代は無料)というシステムだ。
そんな一万円選書でよく選ばれる書籍が、本書では惜しむことなく紹介されている。ひょっとすると、一万円以上の価値があるのではないかという錯覚に陥る。
いつの日か、私も応募する。抽選に選ばれるかわからないが、カルテは下書きしておくつもりだ。
- これまで読まれた本で印象に残っている20冊を教えてください。
- これまでの人生で嬉しかったこと、苦しかったことは?
- 何歳のときの自分が好きですか?
- 上手に年をとることができると思いますか? もしくは、10年後どんな大人になっていると思いますか?
- これだけはしない、と決めていることはありますか?
- あなたにとって幸福とは何ですか?
- いちばんしたいことは何ですか? あなたにとって幸福とは何ですか?
- そのほか何でも結構ですので、あなたについて教えてください。ゆっくり考えて書いてみてください。
(カルテの設問)